Alibaba Cloud ECS、料金モデルの使い分けの傾向と対策

しま★りんです。最近フォニックゲインが高まっています。今日はAlibaba Cloud ECSの買い方について、ちょっとまとめておきます。

仮想マシンECSの買い方

クラウドサービスの仮想マシンとは何かと言えば、「従来、物理的にサーバーマシンを買ってきて設置して、エンジニアが何か魔法のようなものをかけなければ使えなかったものが、インターネット越しに、それこそ魔法のように一瞬で使えるようになるファンタジー」なんですが、ポイントは課金方式にあります。

物理サーバーを買ってくると、初期費用としてハードウエア費用、そして毎年(毎月)の保守費ってのが発生して、特に大きな初期費用が導入・更新のネックとなって大変、というのが常套句です。これがクラウドサービスの仮想サーバーの場合、基本的には「利用料」を月次(時間毎)で負担すれば、欲しいスペックのサーバーが使えるというわけです。なんてファンタジー。

Alibaba Cloudの仮想サーバーECSを購入する際、購入モデルには3種類があります。今回は、それぞれのメリット、デメリットと、こんな風に使ってほしい、というところをまとめておきます。他のクラウドサービスでも同じようなプランはあるんですが、Alibaba Cloud ECSの”味付け”もありますので、ご参考まで。

※なお、他社サービスとの比較については書いてません。ご興味があれば、お問い合わせ頂ければ、それはとっても嬉しいなって思います。

3つの選択肢

選択肢は3つです。「サブスクリプション」「従量課金」そして「Starter Package」。それぞれについて特徴をまとめておきます。

サブスクリプション

月額料金を事前に支払うプランです。事前に支払うため「プリペイド」と呼ばれることもあります。

【長所】

  • 構成が豊富。ハイスペックなサーバーも含め最も構成の選択肢が豊富です。
  • 料金(時間単価)は最安になります。お得です。
  • インターネット帯域は最大200Mbpsになります。

【短所】

  • 使い続けるには月ごとに「更新」が必要です。自動更新設定もあります。

従量料金

1時間単位で使った分だけ、月末に料金が請求されるプランになります。「ポストペイド」「Pay as you go」と呼ばれることもあります。

【長所】

  • 使いたい時、使った分だけお支払でお得に利用できます。
  • 更新等の手続きは不要で、使い続けられます。
  • インターネット帯域は最大100Mbpsになります。

【短所】

  • ハイスペックな仮想サーバーは一部ご利用頂けません。
  • 料金(単価)はサブスクリプションよりも高額になります。
  • 更新が無いので、放置するといつまでも課金されます。

Starter Package

特別なサブスクリプションとして、パッケージプランが用意されています。データ転送量やクラウド保険サービスもバンドルされたお得なプランです。

【長所】

  • データ転送量がふくまれます(上限有り。上限を超えた場合、通信量に応じた料金が発生します)
  • 上位パッケージについては、クラウド保険が付与されます。

【短所】

  • サブスクリプションと同様、更新が必要です。自動更新は可能です。
  • 構成が限られます。構成に柔軟性がありません。例えばEIP無しのインスタンスは作れません。
  • インターネット帯域は30Mbpsに固定されます。

どれを使うか

それぞれに特徴があるので、用途に応じて使い分けが必要になります。利用シーンによって、使い分けましょう。

本格的な利用、プロダクション利用にはサブスクリプション

高い性能のサーバーが欲しい場合は迷わずサブスクリプションです。例えばデータベース用途で、高性能かつEIP無しでセキュリティを高めたい場合などにはこのサーバーを選んで欲しいところです。

Alibaba Cloud ECSは最大で32TBの外付けディスク4本まで設置できるので、データ処理・保存用途に使う場合でもサブスクリプションの大規模なサーバーを使うのがオススメです。

また、従量課金とサブスクリプションを比較すると、「従量課金で15日程度稼働すると、サブスクリプション月額のほうが安くなる」という特徴的なプライス建てにもなっていますので、月内の稼働時間がある程度の日数を超えるようなら、サブスクリプションを使ってしまったほうがお得なことがあります。

Alibaba Cloud ECSの価格帯性能比を一番効果的に活かせるのがサブスクリプションモデルと言えます。

作って壊す、開発環境には従量課金

前述の通り、サブスクリプションが料金的にお得なかわりに、従量課金は料金単価が不利になっています。なので、従量課金インスタンスについては、CI/CDプロセス等と組み合わせて、「作っては壊す」を前提にした開発環境の用途にフィットします。

AutoScalingで使う場合も、なるべく短時間で開放(一気に減らすルールを設定するなど)するのが良いでしょう。多少長い時間、稼働を続けるならサブスクリプションにしてしまったほうがお得になることが多いです。

従量課金を使う場合は、とにかく短時間、オンデマンドで使うのがポイントです。

Starter Packageは使い所がポイント

トラヒック料金も含まれたお得なStarter Package。クラウド保険も込みのサーバーを使おうとするとハイエンドなStarter Package一択になります。他方、構成に自由度が無いこともあり、あまり凝った構成には適応しずらいところもあります(ストレージ追加はできますが、EIP無しの構成は無理、インターネット帯域が固定される、など)。

例えば、踏み台サーバーやシステム内の構成管理サーバーなど、どうしても必要になるけどコストを抑えたい用途には、Starter Packageが最適です。

小規模なWebサイト等で使ったり、ERP等の業務パッケージを単体で動かすような、用途が限られ、複雑な構成が不要な場合(もちろん、最初にクラウドサービスをお試し頂くケースでもOK)に最適です。

最後に

以上、Alibaba CloudのECSの使い方についてまとめてみました。ECSは比較的サブスクリプションが料金も含め使いやすいサービスになっていますので、これがオススメですよ。

ところで。「サブスクリプションで買っちゃったインスタンスの環境再構築ができないっ!」という悩みをお持ちの方には、以下の記事が参考になるかと思います。コンソールからでも、システムディスクの「付替え」が可能です。

TerraformがAlibaba Cloud ECSのシステムディスク変更に対応した

仮想サーバーサービスを使いこなすと、今までできなかったようなサーバーインフラの使い方や管理が出来るようになります。いろいろ試してみてくださいね。

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