クラウドにバックアップ!Alibaba Cloud対応の「Commvault」を動かしてみた

エンジニアのすずきです。
さて、今回はデータバックアップのお話です。

企業内の大切なデータのバックアップ先と言えば、従来は外部ストレージ装置やテープ装置でしたが、 クラウドが一般的に使われるようになったここ最近では、 クラウドのストレージが採用されることも増えてきました。
設備や運用のコスト面や導入の便利さ、バックアップ対象の増減や保管年数などの要件変更などにも柔軟に対応しやすいのがクラウドのストレージの強みと言えると思います。

クラウドといえばAlibaba Cloud。
SB Cloudにもオブジェクトストレージの「OSS」という、バックアップ先に最適なプロダクトが用意されています。
というわけで、今回はこのOSSに対応した 「Commvault」というバックアップ製品を簡単に動かしてみましたので、ご紹介します。
インストール手順書も公開しますので、ぜひ触ってみてください。

 

1.バックアップ製品「Commvault」のご紹介

今回ご紹介する「Commvault」、以前は「Simpana」という製品名でした。もしかしたら、以前の名前の方もなじみがあるの方もいらっしゃるかもしれません。
その後、2015年10月に開発元の社名と同じ「Commvault」になりました。

開発元 Commvault社のご紹介

  • 1988年に米ベル研究所の一つの部門でしたが、1996年に法人として独立。
    →以来、一度も買収もせず、買収もされず。
    →つまりは、今まで全て 100%自社開発!
    →(ちなみに、買収されそう候補には挙がるそうなので、会社自体は魅力たっぷりです)
  • ガートナー社「データセンター バックアップ/リカバリ ソリューション」で、
    7年連続で「リーダー」に位置づけられる。(2017年時点・記録更新中)

続いて バックアップ製品「Commvault」の特長

  • 『バックアップ』『アーカイブ』『レプリケーション』などのデータ管理を
    共通プラットフォーム上で操作可能
  • 重複排除機能を搭載
    過去に同じものを処理していた場合は送信せず処理をスキップすることで、
    ネットワークの負荷や書出し先のストレージ容量を削減可能。
    しかも、処理の単位が、ファイル単位よりもさらに細かい「ブロック単位」
    ※下記で補足、検証結果でも補足

重複排除機能とは

重複排除機能が特徴的で強力なので少し補足しますが、
例えば大きなファイルの一部だけを更新した場合、そのファイルそのものが再バックアップされるのではなく、あくまで感覚的な話ですが、ファイル内の変えた部分(とその近辺)だけを再バックアップします。なので、ネットワーク負荷の低減やテープや外部ストレージ書出し時の容量削減ができます。大規模になればなるほど、効果を発揮する機能だと思います。
なお、当然ながらリストア時は元のファイルに復元されます。

「Commvault」の印象

全体的な印象としては、中小規模から大規模まで統合バックアップシステムが構築できるソフトウェアです。
長い歴史の中で機能が増えて洗練されて、バックアップ業界を牽引しつつ自己成長してきた製品、と言えるでしょう。

2.インストール手順 概略

2.1 検証環境・機器構成について

今回構築する環境について、簡単に触れておきます。

【今回の検証環境・機器構成】

  • バックアップ先は、OSS
    ※今回はAlibabaCloud 日本リージョン
  • バックアップ対象は、オンプレのファイルサーバ (Win)
  • Commvaultサーバを新設
    ※ファイルサーバとCommvaultサーバは同居させる。
    ※今回はオンプレ環境が用意できなかったので、
    Alibaba Cloud シンガポールリージョンにECSを用意して代替
    ※Commvaultサーバの機器はスペック要件が少し高めなので、
    下記の手順書を参照しながらECSインスタンスを作成してください。

検証環境を図にすると下のような形です。

2.2 インストールの流れ

インストールそのものは難しいものではないのですが、インストール後の設定の方は慣れていないとつまづきやすいポイントがありました。
また、ちょっとした長さになってなってしまったので、インストールの手順を手順書の形式にまとめました。

同手順書には、体験版インストーラのダウンロード、検証環境のECSのHW要件やインスタンス作成方法から、バックアップとリストアに必要な最低限の設定についても記載しました。
ページ下部からダウンロードできますので、インストールや検証の際にお役立ていただければ幸いです。

3.簡易検証結果

手順に沿って作成された環境を使って、バックアップと特に重複排除機能の効果を見てみましょう。

3.1 バックアップ検証 その1「3GB」

  • バックアップ対象:3GB (某OSのISOイメージファイル)
  • 結果:ジョブ成功
  • 処理時間:20分
    ※Commvaultサーバのアウトバウンドを20Mbpsにしていたので、妥当

3.2 バックアップ検証 その2「1GB」

  • バックアップ対象:1GB (ただし中身がすべて「0」のファイル)
  • 結果:ジョブ成功
  • 処理時間:2分
    ※Commvaultサーバの重複排除機能により処理時間短縮されていることが分かる

【補足:バックアップ対象について】

バックアップ対象の、「中身が「0」のファイル」について補足しますと、
例えばテキストファイルに置き換えてイメージすると、1GB分全て同じ文字で埋め尽くされている、のような感じです。
なので、重複排除機能によって、同じ中身のブロックが大量にある、と見なされるため、通常より高速に処理できたと言えます。

3.3 バックアップ検証 その3「10GB」

  • バックアップ対象10GB (ただし中身がすべて「0」のファイル)
  • 結果:ジョブ成功
  • 処理時間:2分30秒
    ※Commvaultサーバの重複排除機能により処理時間短縮されていることが分かる

3.2のバックアップ検証の10GBのケースです。
重複排除機能によって、処理時間が1GBとほぼ変わらないという結果でした。

4.まとめ

「Commvault」を使用してAlibaba Cloudのオブジェクトストレージ「OSS」にバックアップできることが確認できました。
また、重複排除機能もしっかり動作してくれて、ファイルよりも細かい単位の重複が検知されて、処理が短縮化されていたことが確認できました。

ファイルサーバ等々のバックアップに、OSSとCommvaultの組み合わせ、
ぜひご検討ください。

また今後、当ブログにAlibaba Cloudのバックアップシーンへの活用方法などをピックアップして公開していこうと思っておりますので、ご期待ください!

5.ダウンロード

Commvault インストールガイドは こちら

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